生活と仕事、両方の相談に乗ってもらえる頼れる機関!障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)の就労支援を紹介

更新 2025/05/02 公開 2019/09/27
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障害者就業・生活支援センターは、障害のある人の生活・仕事の両方の相談ができる機関です。「生活も困っているし仕事も見つからない…誰かに相談したい」という場合は障害者就業・生活支援センターに相談してみましょう。この記事では、障害者就業・生活支援センターが仕事上のどんな悩みに対応してくれるのか、利用の流れについて説明します。
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目次

  1. 障害者就業・生活支援センター(なかぽつ・就ぽつ)とは?
  2. 障害者就業・生活支援センターの利用対象者は?
  3. 障害者就業・生活支援センターの就労支援とは
  4. ハローワークの窓口とはどう違うの?
  5. 障害者就業・生活支援センターで企業側が受けられるサービス
  6. まとめ

障害者就業・生活支援センター(なかぽつ・就ぽつ)とは?

障害者就業・生活支援センター(通称なかぽつ、就ぽつ)は、障害のある人の身近な地域において、就業面と生活面の一体的な相談・支援を行う機関です。
就労を希望する障害のある人には、就労相談や就職活動のサポート、専門的な就労支援機関の紹介などを行います。また、障害者雇用の経験が少なかったり、定着に課題があったりする企業側も利用することができます。

それぞれの相談に乗ることで、障害のある人が快適に働くことができる環境を目指します。
障害者就業・生活支援センターとは
障害者就業・生活支援センターとは
生活と仕事の両面から支援することが障害者就業・生活支援センターの特徴ですが、この記事では、主にセンターの就労支援について説明します。

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障害者就業・生活支援センターの利用対象者は?


生活や仕事に困っている障害のある人





利用対象者は「身体障害、知的障害、精神障害、難病などの障害があり、センターの近くに住んでいたり仕事をしている人(これから仕事をしたい人)」です。
障害については、障害者手帳の取得は必須ではありません。診断書がある人、障害者手帳申請中の人に加え、診断が下りてなくても社会生活に困難がある人は、まずは自分の現状を伝え、利用できるか問い合わせてみるといいでしょう。

障害者雇用についての悩みを抱えている企業

障害に関する基礎的な知識がなかったり、障害者雇用枠で雇用した人の管理方法が分からないといった障害者雇用について悩んでいる企業も相談することができます。
2018年4月時点では、全国に334センターが設置されています。都道府県の中に複数のセンターがあるので、他の支援機関よりも立ち寄りやすく、利用しやすいことも多いです。

参考
厚生労働省「平成30年度障害者就業・生活支援センター 一覧」
なお、利用料・相談料は障害のある人、企業側ともに原則無料です。事前に該当のセンターに電話予約し、相談する日時が決まったら予約をします。

障害者就業・生活支援センターの就労支援とは


障害者就業・生活支援センターの就労支援には、以下のような種類があります。ただし、人によって相談に来るタイミングも就労に至る道のりも異なるので、全てのプロセスを経ないこともあります。

就職前(仕事探し・就職活動)

  • 障害特性や症状、これまでの経歴を把握するための就労面談
  • 職業訓練や職場実習の経験を積むため、就労移行支援事業所などさらなる専門機関の紹介
  • 就労支援機関と連携した求人探し
  • 求人で見つけた職場が自分に合うかどうか、業務が適しているかどうかの精査

就職後(雇用契約の調整や定着支援)

  • 入社前後のサポートと雇用契約の調整
  • ジョブコーチなどを利用して、障害のある人が働きやすい環境を整える
  • 入社後に体調を崩してしまった場合の復職支援(リワーク)などを行う

職場で長く働くための支援「就労定着支援」

障害のある人に長く働いてもらうために、就職後も事業所の支援スタッフが障害のある人と面談を行ったり職場を訪問したりするサポートが「就労定着支援」です。

定着支援は就職までを一貫してサポートする就労移行支援などの就労支援事業所や障害者就業・生活支援センターが連携して行っています。

就職したばかりのころは就職支援を行った事業所が中心となって定着支援を行いますが、長期間に及ぶ場合などは、障害者就業・生活支援センターがメインとなって長く働ける環境づくりを行っていきます。
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ハローワークの窓口とはどう違うの?

ハローワーク(公共職業安定所)のメインは求人紹介です。また、就職相談の上で必要があると判断すれば職業訓練などのサービスが受けられます。一方、障害者就業・生活支援センターは求人紹介は行っておらず、職業訓練の通所先でもありません。
どのような仕事をするかの意思が定まっている場合、ハローワークでも相談にのってもらえます。生活面の困りごとを合わせて抱えているときや「仕事を探す上でどういう支援が利用できるのか知りたい」などというときは、障害者就業・生活支援センターでの相談のほうが利用しやすいことがあります。



障害者就業・生活支援センターで企業側が受けられるサービス


法定雇用率の引き上げなどに伴い、積極的に障害者採用を進める企業が増えている一方で、「障害者雇用のための仕事はどうやって用意すればいいのか」「どのようにコミュニケーションをとったらいいのか」など、企業側も課題を抱えています。

ハローワークや障害者職業センターの他に、企業が相談することのできる窓口として、この障害者就業・生活支援センターがあります。同センターの特徴として、障害者の生活面の指導に関しても専門の職員がいることから、きめ細かな相談にのってもらうことができます。

まとめ


出典:amanaimages
障害者就業・生活支援センターは、障害のある方の自立・安定した職業生活の実現を目指して支援を行う場所です。いわば「雇用」と「福祉」を橋渡しする、水先案内人のような機関といえるでしょう。

仕事に関わる相談だけでなく、生活の相談もできるので、力強い味方となってくれるはずです。不安の少ない労働環境と安定した生活を確保するために、積極的に活用しましょう。
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執筆 : LITALICO仕事ナビ
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