うつ病なアラフィフ漫画家が、イケメン俳優の追っかけをする理由とは…?
更新 2024/08/01
公開 2024/08/07
更新 2024/08/01
公開 2024/08/07
うつ病になって10年超。無趣味だった私は、あることがきっかけで、イケメン俳優の追っかけに目覚めました。うつ病なのに追っかけできるの?と思われるかもしれません。でも追っかけが、私にとって大きな意味を持っているのです……。
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この「無趣味」な自分を思い知ったのはうつ病になったとき。そんなとき目の前に現れた救世主とは……
そして10年以上前にうつ病となったとき、通っている精神科の主治医に「趣味や余暇を大切にして」と、リフレッシュをオススメされました。でも……
すっかり俳優のK田くんに心を奪われた私は、彼の情報収集が毎朝のルーティンになりました。彼の出演作を毎日繰り返し見続け、研究することが私の趣味になったのです。
舞台挨拶や撮影を見に行き、ゲストハウスに宿泊する――やっと見つけた私なりのリフレッシュ法
映画に出れば主役級のK田くん。一般向けの映画の試写会や初日舞台挨拶で出演者が登壇するのですが、このチケットをとるのはいつも争奪戦です。前列ともなるとプラチナチケットといってもいいほど。
舞台挨拶の日はもちろん朝からスタンバイ!だから前乗りは必須です。
前日夜から会場近くのゲストハウスに泊まります。ちょっとしたプチ旅行気分にもなれます。ちなみに、ゲストハウスでのお楽しみは、同じ宿に泊まっている外国の方との会話。(某オンライン英会話で勉強中なものの、なかなか上達しない)英会話の勉強も兼ねて積極的に外国人に話しかけるようにしています。日本にいながら、海外旅行気分も味わえるんです。
私がうつ病になって、一番困ったのが「リフレッシュ法」でした。
私の場合、相手が知っている人だと、コミュニケーションするときにいろいろ考えてしまったり、頑張りすぎてしまう傾向があります。本当に疲れているときに友だちとお茶するとなると、ものすごいエネルギーが必要になり、ストレスフルに。どんどん心が疲弊してしまいます。
対して、初めまして!の外国の方とのコミュニケーションは、ウエルカム。英語もろくに話せないのにストレスにならないか……と言われるのですが、外国を知らない私の異文化交流は、もっと知りたい、もっと話したい!という好奇心でいっぱいにしてくれます。
K田くんの舞台を見て、娘とはしゃぎながら乗り継ぐ車窓からのネオンは、「ここには私に声をかけてくる知り合いがいないんだ」という安心感でいっぱいになります。知り合いがいない、いつも過ごしている場所とは違う街での時間は、心を解放してくれる……からかなと思っています。
私の場合、K田くんを追いかけることとゲストハウスの組み合わせが元気の源。私に限らず、いま、うつに悩んでいる人、苦しいなと感じている人は、好きなことをどんどん見つけて行動してみると、リフレッシュできるんじゃないかなと思います。行動するのは、最初はちょっとしんどいかもしれないけれど、試してみてもらえたらなと思います!
のびのびと頑張らない自分でいられる場所こそが、いまの私のリフレッシュ法。
あとはコンビニのお惣菜とビールがあれば、最高です!
うつ症状に関しては、好きなことや余暇などを充実させることが解決方法のひとつです。
好きなことや趣味の中でお仕事とも違う「推し活」が見つかったのはとても素晴らしいことです。また、推し活をしていく中で、ゲストハウスという「居場所」を見つけることができたのもよかったと思います。知り合いよりも初めての人とのコミュニケーションが気楽にできる自分に気づいたことも収穫だと思います。道中の娘さんとのコミュニケーションや趣味を共有できるのも素敵ですね。
※この記事は以前LITALICO発達ナビに掲載されていたものを再編集の上公開したものです
監修 : 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授(応用行動分析学)
公認心理師/臨床心理士/自閉症スペクトラム支援士(EXPERT)
LITALICO研究所 客員研究員